Linux向けのNFCカードリーダーは、PC/SC規格に準拠した製品を選ぶと手軽です。
CCID driverの
対応リーダーのうち、SupportedまたはShould workの機器が有望です。
CCID対応デバイスとして認識できれば、PC/SCの共通ドライバーで動作する挙動となります。
たとえばSonyのPaSoRiの例では、RC-S300は対応/RC-S380は非対応で、実際の動作もその通りでした。
MacOSも
pcsc-liteの実装を利用しているため、サポート範囲はMacOSに近いと考えられます。
ソフトウェア
pcscdとpcsc-toolsをインストールすると利用できます。
Debian/Ubuntuは、ディストリビューションパッケージを利用できます。
$ sudo apt-get install pcscd pcsc-tools
動作確認は、pcsc_scan
コマンドを実行するとコンソール出力で確認できます。
カードリーダーを認識していればpcsc_scan
実行直後に表示されます。
さらに、Felicaなどの対応ICカードを置くことで、そのカードの情報を追加表示します。
pcsc_scan
はCtrl-cで終了します。
カードリーダーは
ccidのバージョンにより対応デバイスが決まり、冒頭のリーダーリストで確認できます。
カードリーダーを認識しない場合、古いディストリビューションやDebianではccidのバージョンアップが必要かもしれません。
Windowsリモートデスクトップへの転送
Windwosのリモートデスクトップにはスマートカードを転送する機能があり、クライアントが対応していれば遠隔WindowsからローカルICカードを読めます。
マイナンバーカード対応リーダーを接続して、eTaxなどの申請書類にリモート署名も可能です。
LinuxはRemminaが対応しており、各接続のAdvanced設定"Share a smart card"を有効にすると転送できます。
pcscdが動作していれば、Windowsからリーダーを認識するでしょう。
Chuma Takahiro