クラウド・プラットフォームは柔軟に増設可能であり、利用上限は青天井です。課金対象リソースを意識して制御する限り緻密にコストを制御できますが、誤操作・悪用・オートスケールなど、いくつか意図しない課金の余地が残ります。
料金制御のセーフティネット機能の1つに、予算アラートの機能があります。GCP(Google Cloud Platform)が提供している予算機能は、利用金額をウォッチして設定金額に到達した場合にアラート通知を発するものです。
異常なコスト消費は時間をかけて進行するパターンが多いため、早めに異常に気づくことは重要です。
予算アラート設定
「 お支払い」→「予算とアラート」画面から予算設定できます。 「予算とアラート」の項目が表示されていない場合には、請求に関する権限不足です。
判定基準は、指定金額と前月比から選択できます。コストは正常稼働の場合にも変動しているため、異常値と判断できる金額を設定すべきでしょう。
組織によっては、正常な予算消費についても通知を受け取って監視する方針とすることもあり得るでしょう。目的と目標精度と労力のトレードオフと言えます。また、インフラを拡張していく場合には基準値も順次引き上げる必要が出てきます。
通知アクションは複数設定できます。デフォルトでは、基準金額の50%, 90%, 100%到達時の3つのアクションが設定されています。アクション基準に到達した際、課金情報に設定している連絡先に通知します。
また、必要に応じてモニタリング機能経由で、追加の通知チャネルも設定できます。
通知チャネルのセットアップ
予算アラートにモニタリングの通知チャネルを追加したい場合には、あらかじめ通知チャネルを設定しておく必要があります。
通知チャネルは、クラウドコンソールの「 Monitoring」→「アラート」画面の「EDIT NOTIFICATION CHANNNELS」から設定できます。 Email, SNS, Slackなどの経路に通知先を登録します。ここで登録したチャネルが予算アラート設定の選択肢として提示されます。
Chuma Takahiro