SendGridの迷惑メール対策設定

メール配信サービスSendGridを利用する際、Whitelabel(ホワイトラベル)を事前設定しておくことで、迷惑メールフォルダに分類されるスパム判定の度合いや、Gmailなど受信アドレス欄の ”on behalf of” 表示を抑止できます(ただし、実際に迷惑メールを配信している場合など、ドメインの実レピュテーションの影響は受けると考えられます)。

DNS名ベース(CNAME)のホワイトラベル設定は無料プランから利用可能で、Sendgrid管理画面の Settings > Whitelabels から設定できます。

おおまかな設定手順は以下の通りで、ドメイン認証の手順を含むため設定するドメインのレジストラ管理画面にもアクセスできる必要があります。

  1. SendGridの管理画面で、新たにメール送信用サブドメインを設定する。ドメイン名は既存のサブドメインと重複しない名称を指定。
    • ドメイン設定を追加するとCNAMEの設定情報が表示される。
  2. ドメインレジストラの管理画面で、SendGrid指定のCNAMEレコード情報を追加する。sendgrid.netのアドレスについては絶対ドメイン名で指定するため、末尾にもピリオドが必要なケースがあるので注意(参考: FQDN)。
    • 設定後は外部からCNAMEを参照できる状態になるまでしばらく待つ(最大48時間程度。TTL設定にもよる)。Unixライク管理可能な場合、digコマンドでも確認可能
  3. SendGridの管理画面のValidationボタンを押して設定状況を認識させる。”VALID”欄にチェックがつけば完了。Validationが失敗する場合は、まだ有効でない状態なのでドメイン設定を再確認する。

なお、WhiteLabelにはDomains(送信元ドメイン)と、Email Links(配信アナリティクス)の2種類ありますが、手順は同じです。

まとめ

SendGridのユースケースとしては、Google Compute Platformなど発のシステムメールやメールマーケティングなど、読者に確実に届いていることを前提としている場合が多いため、原則としてはホワイトラベル設定は必須と考えた方が良いでしょう。

設定完了まで時間がかかるプロセスであるため、利用直前ではなく、あらかじめ余裕をもって設定しておくことが重要です。

また、SendGrid上位プランでは、CNAMEではなくAレコードベースの固定IP認証も用意されています。

中馬崇尋
Chuma Takahiro